2011年

秋田県桧木内川遠征 9月16・17日

 久振りの秋田県桧木内川にいつものメンバー(今回は5人)で行ってきました。釣ったエリアは黒沢地区から戸沢地区までの広範囲の本流。大物は期待できないが毎回不漁と言う文字はこの川には無い。水田の中に1・2両の秋田内陸縦貫鉄道のジーゼル車がカタンカタンと、のどかに走り、線路に絡みつくように川は流れる。この牧歌的な景色が魅力だ。初心者でも安全に釣行できる。但し護岸帯が多く一度川に入ると上がる所が少ない。護岸が無い所もヤブコギを強いられる所が多い。今回はなんせ型が小さい。10cm以下の無警戒
のチビヤマメばかり。いくら注意しても針を飲み込まれる。1日釣ったら束釣りも可能だろう。
もちろん全部リリースだ。


お楽しみは夕飯だ。宿はいつもの民宿「なが志ま」である。写真はおばちゃんがサービスで
出してくれた、サンマの刺身と地酒である。酒を飲まない私も少し頂いた。おいしい。久しぶりの再会と合わせて盛り上がる。

 
 








次の日は峠を越え県道沿いの繋川へ。川と名が有るが沢である。難点は谷が深く入渓する場所が少ない事にある。我々60歳以上のメンバーでは危険な下降は出来ない。しかしこの下降する安全な場所を見つけたら釣果は素晴らしいものになると思う。くれぐれも初めてこの沢に入る際は2人以上の入渓をお願いしたい。メンバーの一人が誰も降りた事が無さそうな所を見つけチャレンジし入れ食いを経験したそうだ。私は駐車スペースから誰でも解る下降路から入渓したがチビイワナばかりであった。




 
 午後から雨が降り出したが、これまでチビばかりなのでこのままでは終われないメンバーは、支流にチャレンジした。桧木内川を訪れる釣り師は支流派が多い。この日お会いしたグループは私達より高齢の5人であったが、支流に入ると言う。餌は木箱に入った、高級イクラであった。高級イクラは針を刺すと直ぐに潰れてしまう経験が有るが何の加工もしないで大丈夫なのだろうか。春先ならいざしらず、チビたちの猛攻に絶えられるのだろうか。
 






 我々が入渓した支流の名前はあえて伏せるが、ブドウ虫で挑戦するも釣果は正には爆釣であった。こんなパラダイスがまだ東北には有るのだと再認識した。最高は泣き弱のヤマメであった。雨がひどくなり、水に薄い濁りが入ってきたのでこれで今回の釣行を切り上げた。沢の名前は伏せたく無かったが、少しでも永くパラダイスを残しておきたい気持ちをご理解願いたい。




鬼怒川本・支流 6月17日


 前日夜、いつもの仲間6人で車2台に分散し出発したが、途中から雨が降り出した。夜になると土砂降りの時間もあり濁りが心配だった。

 翌朝小雨の中、朝飯前に宿(旅篭屋)からの最短ポイント、有名な「籠岩」に入る。初めて入る場所だが渓相は申し分ない。しかしネットで見た写真とは大違い。後日水位を見ると30cm以上水位が急増していたようだ。まったく魚の反応がない。ミミズ、ブドウ虫、イクラと試すがまったくアタリがない。黒川虫は付近で取れない。尺上の豪快なジャンプも見られ、魚は居るはずだが。

 一旦「旅籠屋」に戻り、無料のパンとコーヒーを頂く。体を動かした後の朝食はとびっきり旨い。次のポイントを話し合う。

 宿近くのコンビニで釣り券を購入し昨日仲間に下見して貰ったクロカワ虫が捕れる小川でたっぷりの餌を確保、「佐貫堰堤」上のポイントに入る。大場所で如何にも大物が居そうだが、いかんせん水量が多過ぎる。ちびヤマメを手にした仲間もいたが、ボーズが多い。成すすべがない。雨も止まない。

 ここを早々に諦め、昨日下見していた大谷川の国道121号線橋上下流に入る。しばらくご無沙汰の大谷川は様子が一変していた。特に今市付近は私の記憶とは大違い。両岸に潅木が水際まで生い茂り川が見えない。昔は河原が広がり見通しがよかった。この川も増水しているのか、川通しの遡行となった。しかしここもアタリが遠い。堰堤下には魚は居るはずだが、成魚放流の為、釣り切られてしまったのか、警戒心が強いのか。途中堰堤でブラシと網を持ちヒラタを採取している釣り師を見た。黒川虫ではダメなのか。
 そんな中なんの変哲も無い浅瀬で微かな当たり、1、2度軽く合せを入れたが動かない。根がかりかと思った瞬間猛烈な引き。竿6.2m0.5号通し。走られたら従いていけない。必死に耐える。ヤマメなら尺物間違いない。やがて水面近くに背が見えた。40cmは有る。残念ながら足元まで寄せた魚は丸々太ったニジマスだった。がっかり。素手で掴もうとしたら勝手に針を外して逃げていった。仲間に見せてあげれば良かったか。

 仲間の釣果も芳しくない。そこで一気に下り、西鬼怒川を見ながら鬼怒川本流の東北道上流のポイントに入る事にした。西鬼怒川も増水気味で、川幅一杯に押しの強い流れになりポイントを探しのが大変そうだった。鬼怒川も川全体を淀みなく流れ魚の付場がない。昔手前のテトラ側で釣れた記憶があるが、こんなに水量が無かった。少し上流に分流していた流れが合流する良いポイントがあった。鮎師が4人程入っている。やがて鮎師も帰り支度を始めたので話かけてみた。朝早く1人で3本釣ったのを目撃したと言っていた。がぜんやる気が出て竿を出したが、無反応。

 ここで珍事が。黒川虫に鮎。よく見るとハナカンが付きでイカリ針がぶら下がった鮎仕掛けを釣ってしまったのだ。鮎は元気だ。ハナカンを外して流れに戻してやった。
ヤマメが釣れない原因がまったく掴めない。増水の為か?腕が悪いのか、本日終了。

 次の日の朝飯前朝「旅篭屋」近く板穴川の県道下流をトライする。期待はしていなかったが20cmを頭にチビ数匹。全員小さいが型を見たそうだ。しかし仲間の一人が川を移動中、今回の釣行の為に購入した新しい竿をコケて竿先を折ってしまった。そしてもう一人ぬかるんだ道でスッテンコロリン竿尻を折ってしまう。

 朝食後、初めての川、荒川に向かう。東西荒川が合流する地点より大分下流の田園地帯に入った。瀬と小さな堰堤が点在する典型的な里川である。大物は期待出来そうもないがそこそこのヤマメが出そうな渓相だ。私は昨日から左足のウエダーに穴が開き水が侵入していたが、今日になって右側も浸水してきた為、写真撮影にまわった。

 小型のヤマメがそこそこ出たが、満足できる数は出なかった。川原に葦が生えているが、釣師達の踏み跡が続き、場荒れしていると思われる。この日もフライが2人と、車2台のグループが先行していた。

 昼近くに上がり、我々仲間の楽しみの一つバーベキューの為、スーパーを探す。直ぐに見つかり食材を確保。焼肉、焼きそば、きしめんの釜揚げである。場所は121号線が鬼怒川を渡る付近にサッカー公園が有り、周囲に4棟の東屋がある。雨が凌げ、水道も有り誠に便利な施設である。しかし本来本来バーベキューをする所ではないので現場を汚さないように細心の注意が必要だ。

 定年前、同じ職場を生きてきた仲間である為、阿吽の呼吸で調理が始まりバカ話に花が咲く。こってりした焼肉の後のお取り寄せの「きしめん」はすこぶる旨い。
 公園の脇に大物が居そうな1級ポイントがあるが、餌釣り師が一人入っていた。帰りの4時間以上の運転とウエダーの穴を考慮して釣りは諦めた。仲間も平均年齢60才以上。雨の中、もう釣るスタミナは残って居なかった。

 9月の定例の釣会での再会を約してお開きとなった。


狩野川 連休初日 4月29日 

 前回のリベンジを果たしたいと、機会を狙っていたが、この季節、天気が良いと必ず昼近くから風が強くなり、見送っていた。今日はやっと等圧線の間隔が広がり、なんとか釣りになりそうなので決行した。朝五時に我家を出発、約1時間20分、大仁橋上流に着く。残念ながら先客がある。今日は5月連休の初日である。しかたなく、コンビニでパンとコーヒー、修善寺のいつも利用する釣具屋で日釣り券を購入する。

 先ず竿を出したのは大見川が本流に合流する直前の橋の下。ここは駐車スペースが有るのを前に確認していた。ちょっとした流れ込みが有り、水深も適度にあり良さそうなポイント。残念ながら、鴨が2羽仲良く泳いでいる。いやな予感通り全く反応なし。

 早々に場所を移動。前回アタリもなく諦めた修善寺橋下の大場所来た。ここも対岸に先客が居る。手を変え品を変え、色々試すが全くアタリが来ない。来たのは漁協の監視員、「気温が高いので瀬に出ている」とのアドバイスを受け、朝一番に来た大仁橋まで、瀬釣りをしながら下ろうと考えた。釣り下るのはマナー違反だが、右岸側の土手から釣っているのは私だけ。皆さん、左岸側から川へ立ち込んで竿を出している。川幅が広いので迷惑はかからない。
土手の上という高い場所から竿を出す為か、明確なアタリが来たのは2回だけ。その内の一回はカジカ?が釣れた。

 釣れないまま、大仁橋上流(水晶淵)に来てしまった。幸い朝居た対岸の釣人は帰ったのか誰も居ない。さんざ粘られた後なので大物は期待できないが、それでもスケベ根性で竿を出す。直ぐにアタリ。かなり強い引き、しかしライン切れが心配されるほどの引きではない。案の定、水面に顔を上げたのは尺バヤだった。前回同様の重たさでテトラの上なので揚げられず、ラインがテトラにこすられラインブレイク。その後テトラの脇の流れの遅い所でカワムツ2尾。鮎の放流に混じっていたのか。

 これで緊張感が「プッツン」。竿をたたみ、車に戻る為ウェダーを履いたまま2kmを歩く。帰るには早い。カジカ、カワムツ、ハヤと外道ばかり、まだ帰れない。前回大きな鱒を釣った柿田川合流地点へ移動する。が、ここも先客があった。しかも最悪である。先客者は一人乗りカヌーを練習する若者だった。カヌーに乗ったまま頭から水中に没し一回転する練習をしている。

 今日は最初に入ったポイントで鴨が泳ぎ、最後のポイントでカヌーが遊ぶ。まったく憑いていない日であった。


狩野川下流域 4月14日 

 7日に狩野川下流で大物をヒットさせ、テトラの上と足場が悪く手に出来なかった事を掲載したが、今日はそのそのリベンジにでかけた。
 今度は対岸からのチャレンジである。今回は釣り仲間の1人を誘っての釣行です。友人が支度している間、まず私が竿を出す。
 
 底を取る為何回か流している時仕掛けが何かに引っかかってしまった。軽く何回か竿をあおると「バキッ」と嫌な音。見事に8mの竿の真ん中から折れていた。折れた竿はラインがひっかかたまま、川の中央に漂っている。友人の仕掛けで引っ掛け回収。

 まだ本格的に釣りをしていない内に竿が使えなくなる最悪のアクシデント。予備の竿は6mである。下流部では短すぎる。

 この竿は購入して始めての釣行でも28cmヤマメを掛けた時に折れている。この時は無償で交換して貰ったが5年も使っているので有償となるであろう。メーカー名は控えるがこの竿は欠陥品だと思う。

 結局ここでは友人も当たりが出なかった。ここは立ち込まず。対岸のテトラの上からが良いのかもしれない。

 その後、解禁日に良い思いをした宮田橋下に移動したが、全く魚の気配が無い。解禁日から比べると大分減水し川底が見える。上流の瀬でも全く反応がない。仕方なく支流の柿木川に移動する。ここはこのHPの「体験談」にある「タイガートラウト」を釣った川だが、アブラハヤの猛攻に会い撤退。今日は私も友人もまだボーズだ。

 最後に向かったのは湧水で有名な柿田川合流地点と最下流である。ここはもう河口に近い。ここにした理由は、かつてここで姿を見せずにラインを切って行った奴がいたからだ。それとサツキマスがひょっとしてと淡い夢を描いたからです。

 直ぐにラインを切って行った奴の正体が判明した。それが掲載した写真の虹鱒である。写真の鱒はご臨終寸前と傾いてしまっているが、丸々太り、ヒレピン41cm強の立派な鱒である。

 これを川幅80mもあろう大川で、しかもハリス0.4竿6mで仕留めたのは立派と自我自賛している。

 その後同じ場所で強烈な当たり。一気に目印が水中に消えた。タメの体制を取る間もなく簡単にラインブレイク。逃げた魚は大きいと言うが、姿も見えなかったが相当大きかったに違いない。竿先の結び目が切れていた。逃げた魚は8mの長い仕掛けをなびかせ泳いでいることになる。私に釣られれば針も外し逃がしてあげたのに。

 この後場荒れしてしまったのか友人に尺うぐいが2尾釣れただけでジ・エンド。まだ広い水面では時おり完全に水面から巨体を空中に出した豪快なジャンプが続いていた。こいつは鱒か、戻りか、はたまたサツキか、夢が膨らむ。ここはルアーでないと探りきれない大場所である。日頃虹鱒は外道と軽視していたが、再度チャレンジしたいと思う場所になった。(サツキの期待も込めて)


地元の川C 非公開 4月10日 

 地元の酒匂川水系が釣りの出来る状態で無くなった事を前に書いたが、他に渓流釣りの対象になる川はないか思い返してみた。そして前から気になっていた川を思い出した。一度竿を出してみたいと思っていた。小さな川で水量も乏しいが、昨日雨が降ったので調査に出かけてみた。釣りではなく、あくまで調査と言う事で。

 駐車スペースを見つけて川(沢)に降りようとすると、道とは言えないが獣道のような誰かが嘗て何回も通ったであろう形跡をみつけた。勿論足跡はない。1年以上誰れも使用していないようだ。
 降りると其処は堰堤の上であった。と言う事は釣人がかつて通った踏み後に違いない。勿論漁協無いから放流もないが。魚が居る可能性が高い。

 堰堤の上流からチョウチンで調査開始。木が茂り光が届かないが、渓相は素晴らしい。ヤマメよりイワナの方が似合いそうだ。水量が少な過ぎる。魚の気配もない。クモの巣がはっている。少し行くと取水場所があり、そこからは少し水量も回復する。なおもつり上がると、チラっと小さな魚影が目にはいった。アブラハヤか。魚影が消えた当たりにミミズを流す。アブラハヤの餌を突っつくようなかすかな当たりを感じる。いやな予感。ぶどう虫にチェンジ。目印が止まった。すかさず合わせると小さな魚が飛んできた。ヤマメである。

 うれしい。こんな小さな川に脈々と生きていてくれた。それがうれしい。アブラハヤが居ない事もうれしい。これでイワナでも居れば最高だ。その後イワナには会えなかったが、チビヤマメ3尾を追加して調査終了。大収穫である。もちろん魚は全てリリースした。

 調査終了後地元の方にお聞きすると、地元の釣り愛好家が放流をしているらしいとの事。
そんな訳で川の名前は公表出来ないが、たぶん神奈川県西部の渓流ファンの方は川の名前はもうお解かりと思う。

 大物が居るような川ではないので釣りの対象にしないでほしいと願うばかりだ。この記事は掲載しない方がよいかも知れぬが、皆さんと一緒に渓流魚が居る川がまだあった事を喜び合い、大切に見守って頂きたいと願うメッセージを込めてUPしました。

 放流された方。このページをご覧頂きましたら、メールを頂くと嬉しいです。


狩野川下流域 戻りヤマメ? 4月7日 

 今日は朝から薄曇りで風もこの時期としては少ない。気温も20度近くまで上がる予想だ。朝から行くか行くまいか、と迷った挙句AM11:20と遅い出発となった。今日のターゲットは狩野川下流域の戻りor桜鱒である。家から約55km、途中コンビニのパンをかじりながら1時間20分、いつもの釣具屋で日釣券購入。この釣具店のすぐ脇に修善寺橋が有るがこの下に深そうな大場所がある。いつか竿を出して見たいと思っていたが、1度も入った事がない。駐車場所が近くに見つからないからだ。店主に話すと、店の駐車場を提供してくれた。有り難い。

 いざ大場所へ、足場もよく取り込みも楽そう。しかし風が強い。期待をこめて1投目。底が取れない。目印を上へ上へと上げるがまったく届かない。仕掛けを流芯に入れても流れない
底付近はまったく流れが無いようだ。スレた大物に止まっている餌を見せたのでは、見切られてしまう。風が強いので目印を水中に沈め、表層の流芯に入れるが不自然に餌が流れるのだろう。まったくアタリがこない。研究課題を残して移動。

 次の場所は1k程下流の大仁橋上流の大場所である。なんとか駐車スペースを見つけ川へ降りる。ここはテトラ帯となっており、爺には危険な場所である。しかも水面より5m近くも高い。川底は大石が入っているようで、底を取ろうとすると頻繁に仕掛けがひっかかる。上流はガンガン瀬、下流は大きなプール。絶対に大物はいるはず。「大物が掛かったら移動も出来ないし、抜き上げもできない」等と思いながらしつこく打ち返す。それにしても風が強い。8mの竿は煽られ、弧を描く。

 そんな時、打ち返そうと竿を上げた瞬間強烈な引き。懸命に耐える。風でも煽られ、足場も悪く1歩も移動できない。必死に耐え忍びやっと水面近くに魚体が確認できた。間違いなくヤマメかアマゴ系である。パーマークは無い。シラメのような銀鱗である。戻りかサツキか。空気を吸わせ完全に弱らせたが重い。抜き上げようと引っ張り上げようとするが、竿が曲がるばかりで上げられない。どうせリリースするのだが、写真に収めたいとダメ元で反動をつけるように抜き上げようとしたが、水面1m付近で手前のテトラに当たり流れに帰っていった。

 磯釣り用のネットが無いと手にする事は無理のようだ。しかし残念だが、悔しさはなかった。むしろ「ヤッタ」感が強い。その後同じ場所で良型を掛けたが、これは水面でバレてしまった。その後アタリも遠のき本日終了。次回は対岸から攻めてみよう。


初めての中津川・早戸川 4月2日 

 今日は小春日和。釣り心がふつふつと湧き上がりる。ネットで紹介されていた中津川に行きたくなった。中津川と呼ばれる川は沢山あるが、神奈川県の宮が瀬ダムの下流である。ヤマメの放流量は少ないが、本流釣りの醍醐味が味わえられると、ネットで伝えていた。初体験の川だが、家から車で1時間、手ごろである。

 先ずコンビニで遊魚券を買い紹介されていたポイントを全て見て回った。しかし水が少ない、大渇水である。瀬では簡単に対岸に渡れる。これでは本流釣りの醍醐味は出ない。しかも平日と言うのに全てのポイントに餌釣り師が入っている。

 取り合えず瀬で川虫を取る。「オニチョロ」が簡単に取れる。駄目元でこの瀬で仕掛けを出そうとすると、先ほど下流の淵に入っていた方が釣り上がって来ていた。頭をはねるのも悪いので竿を出すのを止め、状況を聞く。全くだめとの事。

 仕方なくダム上の早戸川を見に行く。以前偵察に来た時バックウォーターの少し上流に背の低い堰堤が見え、遡上止めではないかと思っていた。その下に水沢川と言う支流が流れ込み雨後は面白いと考えていた。

しかし今日はバックウォーターは500mほど上流だ。満水に近い。ダム下流は渇水でダムは満水。訳がわからない。震災後の電力不足を補う為、満水で効率を上げての発電か。この非常時に釣り等するなと戒めを受けているようだ。

         震災の被害を受けた方、ごめんなさい。

 遡上止め堰堤は水面下に埋もれまったく確認できない。しかし魚止めがないと言うことは湖の魚は遡上できると思われた。すけべ根性丸出しでバックウォーターから釣り始める。
全くアタリがない。1k先の大堰堤まで来てしまった。堰堤上は「国際マス釣り場」でここから落ちた魚もいるはず。

 しかしアタリが無い。だが餌がちぎれてくる。カラ合わせで2尾の虹鱒が来た。2尾共針は大分奥まで飲み込んでいる。推測するに、上のマス釣り場から落ちたマスで、全く警戒心ががなく、餌をひったくる事無く悠然と餌を喰い、針の違和感を感じて吐き出し、この時餌が千切れるのだろう。吐き出す前のカラ合わせで2尾釣れたと言うことか。

 アタリと合わせのスリリング、引きの強さ、魚体の美しさ。どれも叶わず、まだ釣れそうだが退却を決める。
 

地元の川に願いをこめて

 地元に取って返し酒匂川中流に入る。この川は昨年9月の豪雨で西丹沢が大規模に破壊され、この西丹沢の水が集まる酒匂川は3ヶ月以上泥濁りが続き、未だ上流は復旧工事の真っ最中である。まだ本流の濁りは完全に回復していない。

 数日前に下流域に竿を出したが、まったく魚の気配がなかった。この日は中流域の通称「新栄倉庫裏」に入った。2009年の釣行記にあるように素晴らしい渓相だった。

 今はすっかり流れが変わり、底に砂が堆積し、川底の石が砂に埋まってしまっている砂の厚さは1mを越えているのではないかと思われる。中津川で採取した「オニチョロ」を流すも全く反応がない。外道のアタリもない。魚はどこに行ってしまったのか。まさか死滅してしまったのではあるまい。河川敷のスポーツ施設を全て飲み込んだ濁流だったが、水に住む魚が水に負けるはずは無いと思いたい。たぶん5.6年は元に戻らないだろう。救いは今年はアユの遡上が多いと言う。私はアユは釣らないが、アユが住めれば渓流魚も戻ってくると思いたい。


狩野川 楽しい解禁日 3月1日 

 
今年もこの日がやって来ました。解禁祝賀の釣りは今年も伊豆狩野川で祝いました。メンバー毎年同様、同じ会社を退職した年金生活者と後数年で退職する者6名で実施。前日我家で待ち合わせPM3時に出発。途中スーパーでスキヤキの材料を購入、夕食は例年通り宿泊施設のキッチンで自炊の解禁祝いパーティである。 

 当日朝AM5時に宿泊施設を出発、昨年良い思いをしたポイントに向かう。しかし先客あり。ヘッドライトの明かりで2台の車が入っている。ここをあきらめ上流のポイントに向かうがどこもヘッドライトあり。しかたなく宿泊施設付近に戻り2手に別れて入渓。

 ここも先行者が一人居るが少し離れてつり始める。ここは橋の下なので放流ポイントである。先行者は何故かこのポイントに入らなかったらしい。ひと流しですぐに良型がでる。2尾を追加した所で狩野川初デビューのMさんに場所を譲る。しかしポイントに入る前にコケた。体の中にも多少水が入ったと思われるが、直ぐに体勢を整えすぐに良型を釣り上げる。釣れたのを確認できたので私は次の場所を探す為、この場所を後にしたが、何とこの小さなポイントで20尾近く上げたらしい。
 
 どこの場所も釣人が入っているので駐車スペースが多く割合フライマンが多い最初に行った場所に皆を案内する。ここは大場所でがんがん瀬で始まった流れは、広いプールへと続き流れも有り絶好のフライポイントとなっている。このため餌釣師は瀬を、フライマンは瀬尻と棲み分けができる。先行者へ最小の迷惑で済むと判断した。

 午後から雨の予報が出ていたので11時だが昼食の準備をする。湯を沸かしインスタントラーメンと本格的ドリップコーヒーである。湯を沸かす時間私一人試し釣をする。夜明けから5時間を過ぎ魚も学習し当たりは遠いと思われたが、仲間が見ている前で良型をあげる。
 これで大分皆テンチョンが上がったようだ。ラーメンとコーヒーで体も温まり釣再会。先行者も徐々に移動又は納竿していきポイントも広く取れるようになった。写真にあるような26〜28cmがレギュラーサイズ。40cm近くも放流されているが、もう釣られてしまったのかご挨拶は叶わなかったが、解禁祝いの楽しい釣会となった。90パーセント以上が放流物だが、8m以上の長竿に細仕掛けでのやりとりは、ちょっとした細山長司氏の世界にいるようで楽しい。